Stevie Wonder / Hotter Than July

Sep. 1980 Released

スティービーワンダーが1980年に発表した20作目(くらい?)の作品。アルバムからは4曲のチャートインを果たしているが、名曲「Lately」をはじめ「Master Blaster (Jammin’)」、「I Ain’t Gonna Stand for It」、「Did I Hear You Say You Love Me」がシングル部門で名声を上げると共に、アルバム自体もR&Bチャートで13週間1位を記録するなど、彼の作品を代表する「Songs in the Key of Life」に並ぶ名作と言われている。

ヒット曲以上に意味を持つということで、今回ご紹介させていただきたいのは、このアルバムの収録曲である「Happy Birthday」は一見誕生日の曲のようで、実際にも一般の黒人家庭では誕生日の定番ソングとなっているが、スティービーが当時、非暴力主義で人種差別に取り組んだMartin Luther King に捧げた曲としても有名だ。キング牧師の誕生日にあたる1月15日をアメリカの休日にしようと(現在は実際にそうなっている)各地にてキャンペーンを行い歌った名曲である。ルーサーキング牧師の有名なスピーチ「I Have A Dream」が語られ、スティービーのように音楽を通じて立ち上がった人間がいたからこそ、現在のオバマ政権が成り立っていることを歴史の観点から物語っている現実から目をそらすことはできない。そういった意味でもこのアルバムは私自身の中でも思いいれが深い。

私がこのアルバムを知ったのは80年の当時ではなく、88年になるが、当時ニューヨークのナイトクラブに入り浸りだった頃に収録曲の「All I DO」を必ずプレイするDJが存在し、彼のことが大好きだった。(ちなみにDJ BasilというハウスDJ。)

当時は「We are the world」やボブ・マリーのようにミュージシャンが政治を動かした時代の背景があるが、このアルバムが果たした貢献度も今一度見つめなおしたいと思い、お勧めさせていただくと共に、単に音楽的にも素晴らしい作品である。

私は親しい知り合いの誕生日には、自分のお気に入りのCDをプレゼントをするのが最良の善意と考えているが、このアルバムも既に数名の友人の手に渡っている。

おすすめ度
☆☆☆☆

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