Miles Davis / Nefertiti

1968 Released

今は亡きジャズ・トランペッターの最高峰、マイルス・デイヴィスが1968年にリリースし、ビルボードのジャズ・アルバム・チャートで最高8位を記録した作品。実際はチャートの順位なんて一般的な評価なので、それはよいのだが、まず紹介したいのは以下の魅力的な参加メンバーだ。
Miles Davis – Trumpet
Wayne Shorter – Tenor Sax
Herbie Hancock – Piano
Ron Carter – Bass
Tony Williams – Drums

もしも現在において彼らの演奏を生で見られるなら、いくらまでお金を払うだろう?間違いなく自分の1カ月分の給料位(想像にまかせます)なら払う価値はある。各楽器のエキスパート達がひしめくメンツである。素晴らしい作品であることはジャズ・ファンなら誰でもうなずくだろうが、本作に至ってはマイルス自身が手掛けた楽曲はゼロで大半をウェイン・ショーターとハービー・ハンコックで書き下ろしているろいうのも意外なポイント。

そして何と言っても、この作品の聴きどころはトニー・ウィリアムスのドラミングである。タイトル曲“Nefertiti”に至っては度肝を抜かれるほどダイナミックで芸術的。13歳でプロ入りし、マイルスが仰天してメンバーに加えたのが17歳の時。このアルバムでは23歳を迎え、エネルギーに満ち溢れ創造性が爆発寸前の年頃。ジャズ・ドラムを次のステップへ持ち上げた(と言っても誰も真似できなかったが・・)きっかけとなった作品と私は解釈している。

同年に同メンバーで収録したアルバム「Miles in the Sky」はロン・カーターが電子ベースを、そしてハービー・ハンコックが電子ピアノを弾くことで、フュージョンが象徴するような次世代ジャズの誕生秘話となった作品と言われている。67年にコルトレーンが他界、本作「Nefertiti」(ネフェルティティ)も67年に収録されていることから、大きく音楽史が動いた時代であることは歴史が証明している。

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