Mary J Blige / Stronger with Each Tear

Apr. 2010 Released

09年の暮れにリリースした9作目の再発盤。アーティストとして熟練した音楽性を見事に表現した、ここ最近の彼女の作品でも傑作である。アルバムの内容がヨーロッパ向けの市場に合わせてか(ボク自身の推測ですが)一部変更となっており、オリジナル盤から4曲が収録されていない代わりにヴァージョン違いやカヴァー曲、未収録曲など8曲を追加。今回取り上げたいのは、そのカヴァー曲である。何故かと言うとLed Zeppelin(レッドツェッペリン)世代であり、メアリー世代でもある自分にとってあまりに衝撃的なカヴァーだったからだ。

Led Zeppelinと言うと、恐らく60年代後半に生まれたバンド世代の日本人にとっては切っても切れない存在。皆がハードロックやヘヴィーメタルのバンドに憧れ、ドカチンのバイトをして髪をのばし、やっとの思いでマーシャルのアンプを手に入れた時代だ。じゃんけんに負けたり「簡単っぽい」と言うきっかけでベースを始めたり、近年惜しくも亡くなったラウドネスの樋口さんに憧れてドラムを始めたり・・。いずれにしてもLed ZeppelinとDeep Purple のコピー(今の言い方はカヴァー)は避けて通れない登竜門だった。特にSmoke on the water, Highway Star,そして今回メアリーがカヴァーした天国への階段はもちろん、ツッペリンのカヴァーはきりがない。

今回のカヴァーに参加したメンバーはスティーヴ・ヴァイ、オリアンティ、トラヴィス・バーカー、ランディ・ジャクソンとスゴイ面子。しかし、自分的にはメンバーの豪華さがどうした?と首をかしげたくなる。

Whole Lotta Loveはアルバムの1曲目ということもあり、かなりインパクトが強い。テンポがやや速めで、気になるのは軽快さ。原曲を忠実に再現している割にはビートの重さが全くたりない!ジョン・ボーナム(ドラマー)が好きでドラムにほれ込んだ自分にとっては聞いていて辛すぎる。プロのミューシャンがCDの販売用としてジミーペイジやロバート・プラントをカヴァーすること自体が、かなり急な崖から飛び降りるようで、今回のチャレンジが地元イギリス人にどう響くのか経過を観察したいと思う。Stairway To Heaven(天国への階段)に関しては、これ以上のコメントは控えさせていただく。。。ということで意味を察してほしい。

とにかくメアリーが大好きな自分には心の葛藤が続くばかりだが、他の楽曲に関しては本当に素晴らしい。デビュー作からこよなく彼女を愛してきた自分にとっては、ハングリーな頃の彼女を思い出す、この上ない出来だと確信する。

この実験的なカヴァーを40代バンド世代がどう考えているのか、出来れば自分のようにヒップホップ世代もかじっている方がいれば意見をお聞きしたい。

おすすめ度
☆☆☆

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