Case / Case

Aug. 1996 Released

1996年の全米アルバム・チャートで42位、アルバムの収録曲から「Touch Me, Tease Me」が全米シングル・チャート最高14位を記録。当時のヒップホップ、R&Bシーンでは最も敷居の高いDef Jamから華やかなデビューを飾った。「Touch Me, Tease Me」が新人としてある程度の成功を収めることができたのは、90年代に暴走したヒップホップとサントラのコラボレーション企画で、エディーマフィーが主演を務めたコメディー映画「THE NUTTY PROFESSOR」のサントラとしてピックアップされ、広く世の中に知れ渡ったことも功を制したようだ。

当時ニューヨークに遊びに行った時のこと、ヒップホップの人気ラジオ Kiss FMでDJファンク・マスターフレックスが彼を絶賛しプレイしており、その生々しいDJライブをテープレコーダーで必死に録音していた自分のことを昨日のことのように覚えている。最初に聞いた時は「誰だこのすごいサウンドは?」という感じで非常に興奮した。

90年代半ばにHip HopとR&Bが融合し、ヒップホップソウルという言葉が生まれ、彼の音楽こそズバリとその言葉にはまった。Mary J Bligeが客演で参加した「More To Love」の重くてシンプルなビート。続く「I Gotcha」は不協和音のサンプリングにこれまたへヴィなビート。「Crazy」や「What’s Wrong?」といったバラードも痛いほど心に刺さり、CDが傷だらけになるほど聞き込んだ作品だ。

98年位だっただろうか、確か素人のイベンターが企画したコンサートで横浜に来日したCaseを見に行ったことがあるが、ガラガラで申し訳ないほどの会場の中、彼がバックのカラオケに合わせ必死に歌っていた姿が忘れられない。コンサートは全く告知のないプロモーション状態で行われ、Caseが哀れに思えて仕方なかった。ギャラもまともに支払われなかったという噂され飛び交ったコンサートだった。

Def Jamとは2001年の「Open Letter」を最後に契約解除に。その後は09年に「The Rose Experience」をインディーズでリリースをしたが、正直言って過去にすがりつくようで作品自体の出来は良くないのが残念だった。

今年2010年にもインディーズで「Here, My Love」というアルバムをリリース予定だが詳細はわかっていない。一度は惚れ込んだ男だけに、完全な復帰を果たして突っ張りぬく姿を是非見たいものだ。

おすすめ度
☆☆☆☆☆

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