Archive for August, 2011

Joss Stone / LP1

Sunday, August 21st, 2011

Joss Stone / LP1
2011 Aug. Released

2003年に若干17歳で世界デビュー。彼女自身がブリティッシュということもありイギリスのアルバム・チャートでは4位。アメリカでも39位と決して悪くはない音楽家としてのスタートを切った。しかもトータル的にアルバムの制作を指揮したのがBetty Wrightということもあり、当時彼女について色々な記事を書いた記憶があるので、デビュー作については良く覚えている。

正直に言うと、その作品は1回目に聞く衝撃に比べ、2回目以降に感じる印象がどんどん変わっていった。結局のところ薄っぺらいのだ。作品は歴代ソウルのカヴァー集だったが、特に私の大好きなアイズレー・ブラザーズの「For the Love of You」に関しては聞くに耐えない。。。と感じた。

その後も04年「Mind Body & Soul」、07年「Introducing Joss Stone」を手にとって聞くも、そこまでの印象は残らなかったというのが本音。しかし、本作はどうだろう?この作品は今までと明らかに違う。

彼女のことを70年代のロック女王、ジャニス・ジョップリンと比較するメディアがいるが、それはジャニスが大好きで彼女の自伝を片手にアメリカへ渡った私に言わせれば、彼女が白人という点以外はちょっと違う。特に今回の作品に関しては、完全に彼女が彼女自身のアーティスト性に向き合っている、自信に満ち溢れた姿を映し出している。このアルバムでは彼女は他の誰でもないJoss Stoneである。

つまりのところ、ソウルっぽさを追求しているソウルアーティストにソウルはない。向き合うのは個人としての自分の魂であり、そこを追求するどこかで本物のソウルに出会う。それを感じたのが本作であり、そこに到着した今後の作品は飛躍的に素晴らしい作品になると確信する。


 

Maxwell / Maxwell’s Urban Hang Suite

Monday, August 8th, 2011

1996 Apr. Released

1996年4月にリリースされたMaxwell(マクスウェル)のデビュー作。個人的には2009年までにリリースされている「Embrya」(98年)、「Now」(01年)、BLACKsummers’night(09年)の中でも一番のお気に入りである。

当時はネオ・ソウルと呼ばれ始めた音楽の走りであり、その中にはローリン・ヒルやディアンジェロ、エリカ・バドゥなどが含まれていた。

マクスウェルは90年代の初頭にギターリストのWah Wah Watson共に本作の制作に着手していたが、実際には世の中に発信されるまでに数年が費やされており、レコード会社がそろばんを弾き出すまでの数字合わせが見越されるまでに、辛抱しなくてはならなかったようだ。

だが当時を思い返せば無理もなく、R&Bグループが勢いを増す90年代に、この手の音楽をリリースし、受け入れられるかを見守るのは一種の博打とも言える行為。しかし、そのおかげでソウルクエリアンズといったプロデューサー集団が第二次フィリー・ソウルを生み、ミュージック・ソウルチャイルドやジル・スコットの舞台が用意されたのを考えると、彼をプッシュしたレコード会社の判断は、良質な音楽を愛するコアなリスナー層に大きく貢献したと言える。

アルバムの話に移ろう。音的には70年代の古き良きソウル・テイストを残しつつも、若いころは歌で飯を食うことを考えていなかったというマクスウェル「歌」がアルバムの方向性を位置づけるキーポイントとなっている。そして骨太なベースライン、フェンダーローズの音色は特に印象的。タイトで果てしなく透明なクリアさは、ついついボリュームを右方向へ回してしまう魔力を持つ。

ひとり淋しいベッドタイムでも大活躍「Whenever, Wherever, Whatever」や「Lonely’s The Only Company」など、思いっきりピエロの主役を演じたい時や、枕濡らして眠りに就きたい時にどうぞ!

さあ、こいつを聴いて泣きたい時は思いっきり泣こう!!


Maxwell – Whenever Wherever Whatever

さて歯でも磨いて寝るか・・・